こんにちは、かずやんこ(kazuyanko)です。
今回は三重県鳥羽市にある鳥羽城。
戦国時代には現在の三重県にも多くの歴史的に重要な城郭が存在していたのは言うまでもないが、その三重県の中部に伊勢湾に面した城跡がある。鳥羽城(とばじょう)だ。
眺望抜群の海城は全国的見てもかなり珍しい城郭
飼育数日本一である日本屈指の大水族館「鳥羽水族館」や真珠の養殖で有名な鳥羽であるが、その水族館のすぐ隣にこんなところにも城跡が。と思わせる位置にある鳥羽城。
鳥羽湾に面した小高い山の上に本丸跡があり、整備が行き届いた歩行者道より難なく登ることができる。
二の丸跡から本丸跡にかけて鳥羽湾が一望でき、眼下に鳥羽水族館や鳥羽駅、城郭のすぐ隣を走る近鉄線の往来も見ることができ、天気の良い日には気持ちよくのんびり過ごすことができるだろう。
ここ鳥羽城は海水を引き入れて堀のようにし、大手門は海側に突出していたと言われており、鳥羽の浮城とも言われている。
現在は埋め立てがされていたり、削平を受けており、大手門跡は復元されてはいるものの海に突出した状態とまではなっていない。しかし城跡周辺の地形や水路を見ると、当時の面影を残していることがわかる。城の周辺を散策してみるのも面白いはずだ。
また、明治になって廃城となった後、2009年まで長らく鳥羽小学校の敷地となっており、本丸跡は運動場として使用していたのだ。これもかなり面白いポイントだ。現在も鉄筋の校舎は残っており、昔懐かしい雰囲気を今も見ることができる。
運よく管理の方がいらっしゃったので、入口だけ見させていただいたが、通常は入れないようだ。ここも整備していただき、中を見物したいものだ。
現在の遺構としては、本丸跡の野面積みの石垣ぐらいではあるが、記録によると、天守は3層、大きさは5間×6間、高さは10間5尺、天守の下には土蔵、さらには本丸御殿が建っていたとある。1間(いっけん)は約1.82mであることから、かなり立派な天守が建っていたことがわかる。
尚、近年、発掘調査が行われたようだが、残念ながら天守台の遺構は見つかっていない。今後の発掘調査に期待したいところだ。
近鉄の駅から歩いて行くことができ、アクセスだけでなく眺望抜群の鳥羽城は、水族館等観光のついでにぜひ寄っていただきたい歴史スポットだ。
アクセス
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近鉄鳥羽駅から徒歩約12分
近鉄志摩線中之郷駅から徒歩5分
※鳥羽小学校内部への立ち入りはできません。